高槻やまもとクリニック 子供のかかり方サイト ホーム小児科と耳鼻科の違いってなに?

小児科と耳鼻科の
違いってなに?

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  • 子どもの身体は発展途上

    どのように医学が発展したとしても、本来もつ人間の体のつくりそのものを変えることができないように、乳幼児が急に様々な病気に対して抗体をもったり、病気にならない頑丈な体になるわけではないのです。
    例えば馬の子供は生まれてすぐに自力で立ち上がり、大人になるまでの成長も早いのですが、哺乳類、特に人間においては体の仕組みがようやく人間としての基本ができてくるのが2歳~3歳ごろ。
    医学的に体が完成するのは24歳ごろと言われています。そのような観点からすると、子供達が大人であればかからないような病気にかかってしまうのは至極当然のことであると言えます。

  • 免疫ができる仕組み

    予防接種とは本来どういったものかを保護者の方々はご存じでしょうか?

    予防接種はそれぞれの病気の菌やウイルスそのものをワクチンとして意図的に体内に感染させ、
    体の中に免疫を作り出すものです。

    その免疫は実際にその病気(たとえばおたふく風邪など)に感染することで得られる免疫よりも少しだけ弱いのですが、それでもその免疫を得られたことによって、いざその予防接種を行った病気に感染したとしても、重症化せずに済んだり、極端な場合ですと、感染したことも気づかない程、症状が軽く済む、ということもあります。(よってインフルエンザなど全ての予防接種は、接種を行ったからといって感染しない、という訳ではなく、感染しても症状がでない、あるいは症状を軽くする目的で行われています。)

    すこし話がそれましたが、子どもの体は、
    何度も風邪をひいたり、予防接種を行うことによって免疫を獲得します。

    それによって今後同じ病気(細菌やウイルス)に感染しても、その病気に負けない体に少しずつ成長していく、ということなのです。これは全ての病気にあてはまることで、耳鼻咽喉科領域の中耳炎や慢性副鼻腔炎(ちくのう症)なども同様のことなのです。

    まずはその事を理解しておかれるだけでも随分と親御さんのご心配も軽減され、
    病気に対する取り組み方も変わってくるのではないかと思います。

  • 耳鼻科と小児科の関係

    耳鼻科と小児科の違い

    読んで名の通りなのですが、耳鼻咽喉科は「耳・鼻・のど」を診る科目、
    小児科は「子どもの病気」を診る科目です。

    では子どもが病気で風邪をひいた場合、右記のように重なりあう場合、その2つの科はどう違うの??というご質問が聴こえてきそうです。

    これはまさにおっしゃる通りで両科目には重なり合う部分が多く、風邪などはその典型例でしょう。一方で、中耳炎や副鼻腔炎などは耳鼻咽喉科のほうがより専門的な治療を行うことができますが、肺炎や手足口病、といった全身に症状があらわれるような病気は耳鼻咽喉科の医師よりも小児科の先生方に診てもらったほうが良いでしょう。

    かかりつけ、という意味ではどちらも対応はできると思うのですが、耳鼻咽喉科はどちらかというと耳・鼻・咽喉の治療に加えて、通院した場合に直接的な治療(鼻を吸ったり、お薬を吸入させたり)というところが特徴的であると言えるかもしれません。

  • 耳鼻咽喉科でできること、できないこと

    それぞれの耳鼻咽喉科で特徴はありますが、当院におけるできること、できないことを分かりやすいように分けてみたいと思います。

    当院でできること
    • 耳や聴こえに関する項目全般
      (耳垢の除去や鼓膜切開、レントゲンや聴力検査など)
    • 鼻の治療に関する全般
      (医師によるウミや鼻水の吸引、副鼻腔レントゲンやアレルギーの血液検査など)
      鼻汁(鼻水・膿)の吸引に関して →当院のこだわり

      シリコン製の細長い吸引管を使用しておりますので、小さなお子様でも鼻内に傷をつけることなく、しっかりと鼻汁を吸い取ることができます。入念に鼻汁を吸引することですっきりと通りが良くなった状態でご帰宅していただくことができます。

    • 咽喉(のど)の治療に関する全般
      (医師による直接の治療、病気の原因となる菌の特定など)
    当院でできないこと
    • 喘息の長期間にわたる治療管理
    • 耳・鼻・咽喉の分野以外の皮膚科的疾患
      (全身の発疹など)※高槻本院のみ
    • 下痢や嘔吐の症状の子供の診療
    • 各種予防接種
      (インフルエンザの予防接種を含む、検査治療は可能です。)
    • 高血圧や糖尿の患者さんの管理治療
  • 正しい使い分け方

    よく患者さんからご質問を受けるのが、「耳鼻科と小児科はどういう風に使い分ければいいですか?」というご質問です。
    耳鼻咽喉科であっても小児科領域に深く精通している医師、逆もまた然りではあるのですが、大まかにお伝えすれば、

    耳・鼻・ノドに関する痛みや症状については耳鼻咽喉科
    それ以外の場合は小児科
    が良いでしょう。ただし、例外的に耳・鼻・咽喉に上記のような症状があっても

    • 急な発熱やけいれんを起こしているような場合
    • 咳を何度も繰り返している場合

    については、耳鼻咽喉科領域以外であることが考えられますので小児科での受診をお勧めします。