このような方は花粉症の疑いがあります。

チェックポイント

  • 鼻水が続けて出る
  • 鼻水が透明でサラサラしている
  • 目がかゆくなる
  • 毎年、同じ時期に症状が出る
  • 1日にくしゃみをする回数が10回以上
  • 1日に鼻をかむ回数が10回以上
  • 鼻がつまっている感じがある

こんな症状ありませんか?

花粉症はアレルギー性鼻炎の一種です。

アレルギー性鼻炎は通常、「通年性」のものと、「季節性」のものに分類されますが、花粉症は「季節性」に分類されるアレルギー性鼻炎と言えます。アレルギー性鼻炎の原因となる抗原は、日本ではハウスダスト(ダニ)が最も多く、次にスギ花粉、その他にはカモガヤ花粉、ブタクサ花粉、カビ(真菌)等があります。花粉症は鼻の中の粘膜でアレルギー反応(原因となる花粉と抗体が結びつき、鼻の粘膜を刺激すること)が起きることによります。

花粉症を防ぐには?

花粉症を防ぐ上で最も大事なことは

花粉の飛散量は残念ながら調節はできませんが、予め自分がどのような花粉によってアレルギー反応がでるか、原因を知っていればそれに応じた対応が可能です。
当院の患者さまの中にも、ご自身のアレルギーの原因を調べた上で、テレビなどで飛散量を確かめ、マスクやメガネなどで花粉の侵入をブロックしたり、飛散量に応じて薬を飲む飲まないを調整されている方もいらっしゃいます。

花粉症の対策

その1.初期療法

花粉飛散開始の少し前から、もしくは症状が少しでもあらわれた時点で薬物療法を開始する治療法で、症状の重症化を抑えられます。2013年よりc改訂された鼻アレルギー診療ガイドラインに従うと
飛散開始予測日からの服用が理想的ただし、症状の重い方は飛散開始の1~2週間前を推奨

※花粉は前年の12月頃からも少量ずつではありますが飛散開始しています。そのため、過敏性が強い方は従来通り早めの対策をして頂くことを推奨しており、個々の症状の出る直前からの服用が望ましいと言えます。

自分の重症度を
把握しましょう!

鼻アレルギー診療ガイドライン作成委員会. 鼻アレルギー診療ガイドライン―通年性鼻炎と花粉症―2013年版 ※表:各症状の程度

最重症重症中等症軽症問題ない
くしゃみ発作
(1日の平均発作回数)
21回以上20~11回10~6回5~1回軽症未満
鼻汁
(1日の平均?鼻回数)
21回以上20~11回10~6回5~1回軽症未満
鼻 閉1日中完全につまっている鼻閉が非常に強く、口呼吸が1日のうち、かなりの時間あり鼻閉が強く、口呼吸が1日のうち、時々あり口呼吸は全くないが鼻閉あり軽症未満
日常生活の
支障度
全くできない手につかない
ほど苦しい
(中等症)と(軽症)の中間あまり
差し支えない
軽症未満

※日常生活の重症度=仕事・勉学・家事・睡眠・家事などへの支障

その2.導入療法・維持療法

花粉症の治療を受けられている患者様の大半が導入療法です。
初期療法を受けずに症状がひどくなってしまった場合や、花粉の飛散の本格化により初期療法で使っていたお薬だけでは抑えることができなくなる場合があります。その際に症状が強くなってからの「導入療法」を行い、薬を追加したり、変更したりしています。当院では100種類以上の投薬組み合わせの中から、花粉の飛散状況だけでなく、患者さん個々の症状やライフスタイル、ご希望を勘案して最適なお薬の組み合わせを選び出す取り組みを行っています。また、初期療法や導入療法により良くなった症状を維持する「維持療法」も行っております。花粉飛散中は原則として薬の服用継続を当院はおすすめしております。

当院では最も一般的に行われている投薬療法では抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬(ヒスタミン等の化学物質の遊離を抑制する薬)、ステロイド点鼻薬等が主に使用されます。これらの薬を症状に応じて使い分けて症状の改善を図ってゆきます。

その3.リノライト

リノライト治療は特殊な光線を鼻粘膜に照射するだけで、アレルギー誘発細胞の活動を抑制し、アレルギー性鼻炎(花粉症)の症状を和らげたり、あるいは完全になくすことができます。リノライト治療はまだまだ日本国内では数えるほどの台数しか導入されていないアレルギー性鼻炎の最先端治療です。
対象年齢は15歳以上の方です。(14歳以下の患者様は医師との相談が必要です。)

リノライト

当院のリノライト治療の特徴

痛み・副作用の心配がない
…痛みが出ることもありませんので、お子様でも安心して、治療を受けることができます。
1回の治療時間が短い
…1回あたりの治療時間は最大3分です。
即効性が高いケースが多い
…1回の治療ですぐに効果を実感できる方もいらっしゃいます。
一般的に週2~3回、計2~4週間の治療で十分効果があります。

このような方にオススメです

  • 内服薬や点鼻薬によっても花粉症の症状が改善しない方
  • 禁忌あるいは副作用の心配があるなどで、内服薬が使えない妊婦の方や授乳中の方
  • 内服薬を長期に服用するのに抵抗のある方

ご留意いただきたい点

治療は保険適用外治療のため、自費診療になります。当院では原則6回の治療が20,000円です。

その4.レーザー

レーザー治療は鼻の粘膜そのものを焼いて、過敏に反応する鼻の粘膜のアレルギー症状を抑える方法です。レーザーは体の様々な場所の治療に利用されていますが、鼻や耳など耳鼻咽喉科領域でも幅広く活用されています

レーザーの効果

  • 一年中アレルギー性鼻炎で苦しんでおられた方が、薬なしで毎日が快適に過ごせるようになる
  • 花粉症の時期に辛い思いをされていた方が、全く花粉に反応しなくなったり、症状がかなり軽減される
  • 効果に関しては個人差がありますが、治療を受けられた80%の方に症状の改善が表れる
レーザーライト

治療を受けるにあたって知っておいて欲しいこと

  • 手術日には20〜30分程度(手術自体は5〜10分)の診療時間を要します。
  • 術後3〜4回の通院でほぼ完了。
  • 入院の必要はありません。
  • 腫れが少ないため、治りが早く、顔の表面を傷つけることもありません。

ご留意いただきたい点

  • 手術は保険診療になります。初診:3,000~6,000円位、手術時:9,000円位
    (3割負担の患者さんの場合、初診料はアレルギーの原因を特定する為の採血の有無等によって変わります)
  • レーザー治療はアレルギー体質を改善する治療ではなく、あくまでアレルギー反応の場を抑える治療であるということをご理解下さい。従いまして、有効期間が1~2年というのが現状です。

その5.舌下免疫療法

毎年憂鬱な春先の季節。毎日の花粉の飛散情報に神経を尖らせながら、薬を欠かさず服用し、鼻ににもスプレー、外出時はマスクやメガネで体を防備する日々...。

そのような面倒で辛い日々から、開放される可能性を秘めた治療法がこの舌下免疫療法です。

今年の10月から保険適用が開始となり、最近メディアで注目されている、スギ花粉症を根本から治す可能性がある舌下免疫療法。毎年春先のスギ花粉症に悩まされていた患者様にとって、スギ花粉症の症状を大幅に軽減できる、もしくは克服することができる可能性がある治療法と言えます。

体質を変えることで、花粉症を根本から改善する方法はこれまでも「皮下免疫療法」と言われる治療法が存在していました。皮下免疫療法は2年~5年医院に通院の上、アレルギーを引き起こす原因となる物質の注射用エキスを少しずつ注射にて体内に入れて、徐々に体をアレルギーの原因物質に慣れさせる治療法です。エキスを体に入れていくので、率直に申し上げて「痛い」治療法です。よって、継続的に治療を行うハードルが高く、幅広く普及することはありませんでした。今回保険適用となった「舌下免疫療法」は舌の裏側にエキスを滴下する治療法であるため、これまでの注射での免疫療法に比べて下記のようなメリットがあります。

皮下免疫療法舌下免疫療法
①治療に伴う負担注射による痛み腫れを伴う経口なので負担が少ない
皮下免疫療法では、毎回注射を行うため痛みを伴ったり、注射部位が腫れるので大変でしたが、舌下免疫療法では口に含むため痛みはありません。
②副作用まれに重篤少ない
双方とも副作用に関しては少ないとされていますが、皮下免疫療法では、アナフィラキシーショックと呼ばれる強いアレルギー反応が出たという報告があります。舌下免疫療法は、試験段階での重篤なアナフィラキシーショックの報告はなく、舌下免疫療法は副作用についても、口や唇が腫れる程度で軽度と報告されています。

※但し、舌下免疫療法についても免疫療法であり、アナフィラキシーショックの可能性が無い訳ではありませんので予めご理解下さい。また、舌下免疫療法を実施頂くためにはいくつかの健康状態に関する制限がございます。

舌下免疫療法はこのような方にお奨めです

  • スギ花粉の症状がひどく、薬だけでは完全に抑えきれずに悩まれている方
  • 眠気など副作用のある花粉症の飲み薬や点鼻薬を減量、中止したいとお考えになられている方
  • 日々の投薬を習慣化することに意欲のある方、抵抗の無い方
  • 根本的に体質を変えて、長期にわたる効果を期待している方

舌下免疫療法に関して、必ず知っていただきたいこと

スギ花粉症に対しての治療法であるため、その他のアレルギーをお持ちの患者さまは効果があまり期待できない可能性が高い。

舌下免疫療法の治療薬であるシダトレンはスギ花粉に対して、免疫を作る治療法です。ヒノキ・カモガヤ・イネ・ハウスダストといったその他のアレルギー物質では効果を強く期待することができません。尚、アレルギー症状が重篤な方や複数のアレルギーを持つ方に対しても効果を強く期待することができません。

以下のいずれかがあてはまる方は治療を受けることができません。

  • 重度の気管支喘息を患っている方
  • 12歳未満の小児の方
  • 悪性腫瘍(がん)や、免疫系の病気がある方

以下のいずれかがあてはまる方は当院では本年度は治療を推奨しておりません。

  • アレルゲンを使った治療や検査、またはスギ花粉を含んだ食べ物によってアレルギー症状を起こしたことがある方
  • 気管支喘息の方
  • 高齢の方
  • 妊婦の方、授乳中の方
  • 抜歯や口の中の術後、または口の中に傷や炎症などがある方
  • 重症の心疾患、肺疾患及び高血圧症がある方
  • 他に服用中のお薬がある方
    (非選択的β遮断薬、三環系抗うつ薬 etc)
  • 全身性ステロイド薬の投与を受けている方
  • スギ花粉以外のアレルゲンに対しても反応性が高い方

治療を2年以上継続していただかないと効果が期待できません。

スギ花粉の飛散時期以外にも治療中は毎日投与していただきます。もし、途中で治療を中断してから、再開した場合は副作用を引き起こす可能性もあります。そのため、長期間治療を続けられる方にのみ推奨しております。

舌下免疫療法により、全ての患者様が完全に治るわけではないことをご理解ください。

2年以上の治療を継続していただいたにも関わらず、残念ながら、治療を受けていただいた方の2割の方には効果が見られないと言われます。長期にわたる治療効果を望んだ上で、薬を減らす治療・症状を軽くする治療と捉えていただいてる方のみに推奨しております。

副作用がある治療法であることをご理解ください。

注射による減感作療法のようにアナフィラキシーショックのような重篤な副作用の報告は未だありませんが、体に免疫を作る治療法であるので患者様によっては重篤な副作用が起こる可能性は否定できません。現状で確認されている副作用としては下記のようなものが挙げられます。

  • 腹痛・嘔吐・下痢
  • 口腔内もしくは唇のかゆみ・浮腫・感覚異常
  • 蕁麻疹
  • 喘息発作
  • 目や耳のかゆみ
  • 喉の炎症や違和感
  • くしゃみ・鼻水・鼻づまり

尚、上記のような副作用はよく見られる傾向にあるので、発症当日は経過を観察し、症状が治まらない場合は翌日受診してください。但し、以下のような重篤な副作用がみられた場合は直ちに救急車を要請するなど、迅速な対応をしてください。

  • 突然のショック症状(呼びかけても返事がない、不整脈、血圧低下、蒼白、意識の混濁etc)
  • 呼吸器症状(息苦しさ、胸がしめつけられる、声がかれる)
  • 腹痛を繰り返したり、嘔吐を繰り返すなどの消化器症状
  • 全身の赤み、顔の腫れ、蕁麻疹といった皮膚症状
  • 視界が狭くなったり、よく見えないといった症状

高槻やまもとクリニックは
舌下免疫療法を実施いたします。

上記の点にご理解いただいた上で舌下免疫療法を実施したいとお考えになられる方は一度当院にお問い合わせください。(初回診察は予約制となっております。)

TEL:072-684-8733にお電話ください。

舌下免疫療法の治療をご希望される方は治療開始前に治療法のご説明をさせていただきますので、最初の1回目はお時間がかかります。そのため、「舌下免疫療法の受付は午前診療は11時30分まで・午後診療は17時30分まで」とさせていただきます。

ぞうたろう

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