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耳鼻科って
いつ受診するの?

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  • 受診するタイミング

    特にタイミングが決まっている訳ではありません。(ゆえに、耳鼻咽喉科の後で小児科に行くべき、であるとか何はともあれまずは小児科に行って、それから耳鼻科ということでもありません。)

    基本的には、子どもさんの体調が心配かな?

    と思われた時に診療している時間内であれば早く来て頂ければいいと思います。
    中にはなるべくお子さんが触ってしまったり、時間が経つにつれて症状が悪化しやすい下記の病気などは、お子さんのことを考えるとなるべく早く受診して頂ければと思います。

  • 早く受診していただいた方が良い症状

    異物が鼻やのどに入った時

    (何かを誤って飲み込み、詰まってしまったなど)・・・魚の骨が刺さると、ゴハンを飲み込むという方がいますが、
    逆に傷が広がったり、深く刺さってしまったり、状況を悪くしてしまう可能性があるのでやめてください。)

    急性中耳炎

    悪化すると鼓膜が破れたり、滲出性中耳炎に移行する場合があります。

    耳垢はどうすればいい?

    よく悩まれるのが多いのがお子さんの耳垢についてです。子どもは新陳代謝が活発であるため、また、外耳道が狭い為一般的な大人よりも耳垢は溜まりやすく、詰まりやすい傾向にあるといえます。
    だからといって、お母さんやお父さんが頻繁に触りすぎるのは駄目です。
    逆に耳を傷つけてしまい、外耳道炎などの原因となります。
    ご自宅でされる場合は、取れないからといって傷をつけないように、あまり鼓膜がある奥のほうまで掃除しないようにご注意ください。(元来、耳の奥の方には耳垢は生成されません。奥に耳垢があるのは入口近辺の耳垢を押し込んでいる場合が大半です。)耳垢の除去は立派な医療行為であり、特にお子さんの耳垢の除去は 慎重な除去が必要になる場合もあります。
     
    病院に連れていくと決めたのであれば、触らずに連れてきて頂ければ結構です。

    痛くないところは名医なの?

    それぞれの耳鼻咽喉科において、治療法や処置に対するスタンスは様々ですが、当院においてはお子さんの
    場合でもしっかりとお鼻を吸って鼻の通り道を清潔にし、早く治っていただく、という方針で行っています。

    痛くないように、あまり吸うことなく治療すれば子さんも泣かずに済むのでしょうが、それではせっかく通院して
    頂いたのにそのメリット(その場で処置をしっかりおこなう)を活かせないように思います。

    よって当院では、もちろん治療はしっかり行ったあとに、耳鼻咽喉科が嫌いになって通院したくなくなる、
    ということが無いように、お子さんが笑顔で通院して頂けるような様々な取り組みを行っています。

  • 病気の知識を学ぶ必要性

    私が保護者の方にお願いしたいのは、
    「子どもの病気に関しての正しい知識を得ていただく」ということです。

    病気に関しての知識の量が、子どもさんの治癒に大きく影響することが多々あります。耳鼻咽喉科領域においては、中耳炎や副鼻腔炎(ちくのう症)がその最たる例ですが、一時的な痛みや不快の緩和により治ったと勘違いしてしまい、その後、慢性化するケースは非常に多いといってよいでしょう。慢性化して長期間通わせることを考えれば、少しの時間を割いてそれぞれの病気の事を知っていただき、頻度を守って通院させることで慢性化することなく治癒できる場合もあるのです。

  • 病院とクリニックの違い

    「病院とクリニック、どちらに行けばいいですか?重たそうな病気は病院に行かなければ、と思うんですが・・・」
    日本の場合、必ずしも病院とクリニックの診療の分担が明確ではない為、迷われる方も多いでしょう。

    多くの総合病院は「2次診療」と呼ばれ、診療所(クリニック)で受診した際に、入院が必要な治療あるいは、病院の検査設備で治療機器で検査や治療を行ったほうが良いと判断された場合について受け入れる、というパターンが通常です。
    大きな病院の場合はそういった前提で外来も行っているため、風邪やちょっとした中耳炎などで行かれると満足いただける診察とはならない場合もあります。

    一方でクリニック(診療所)の機能としてはまずは患者さんの症状を診断し、クリニックで治療ができる方は継続して治療を行い、入院の必要性や、そのクリニックでの治療が難しいと思われる場合には病院への紹介を行う、という役割を担っています。

    つまり、クリニックには大まかにいって
    「治療を行う機能」と「クリニックで治療を続けるべきか、病院で治療を受けてもらうかを判定する機能」
    という2つの役割があるのです。

    ご心配であれば、始めから病院に行って頂くことも一つですが、まずは地域のクリニックに受診して頂き、
    判断を仰いで頂くのが第一選択といえるでしょう。

  • クリニックとの上手な付き合い方

    耳鼻咽喉科であってももちろん「かかりつけ医」として使って頂いても構いません。
    特に子供たちが最もかかる頻度の高い風邪は本来は耳鼻咽喉科の診療分野です。

    最も、逆に言えば風邪以外の病気で皮膚の病気や肺などの呼吸器が疑われるような場合には
    耳鼻咽喉科よりも皮膚科や小児科を受けて頂くのが良いでしょう。

    「餅は餅屋」ではないですが、クリニックであっても、やはりそれぞれの専門医の下で診察を受けられるのが最も的確な診断と治療を受けられる可能性が高いと思います。

  • 耳鼻科とプールとの関係性

    「蓄のう症や中耳炎(滲出性中耳炎)の際にプールに入っても良いか?」
    これは多くの保護者の方から頻繁に受けるご相談であり、子ども達にとっても切実な問題です。
    こちらに関して、医院によって方針は様々ではありますが、

    • 治癒するまでプールを禁止すると、シーズンの間のかなりの期間、プールに入れない場合がある。
    • プールの禁止は子供によっては大きなストレスに成り得る
    • 子どもにとってプールに行って体を鍛えるのは良い事

    上記を勘案し、当院ではよほど症状が悪くない限りはお子さんの意志を尊重してプールを許可する場合が多いです。
    医師として「プールはダメ!」という事は簡単ですが、その子(その患者さん)には大変なストレスになるわけです。

    よって、治癒は若干遅れるかもしれないが、プールに入りたいということであれば、
    その意思を尊重するのが当院のスタンスです。

    もっとも、プールに入る期間中は本人が通院してちゃんと治療に通って頂けることが前提です。
    (炎症がひどい時はもちろん止めてもらいます。)

    また、当初症状がきつく、プールを止めてもらっていたお子さんの保護者の方に「そろそろプールに入ってみますか?」とお話しすると、
    「いいえ、完治して、先生から『もう通院しなくてもいいですよ』と言われてからにします。」と言われることもあるのですが、むしろそれよりも、8割方治ったところでプールを再開して頂き、通院を続けながらその後の状態を診せて頂いたほうが望ましいかと思われます。